<第8章>実践編・情報収集力トレーニング
2021/02/02
情報収集の偏りを無くす。
情報収集力はコミュニケーションスキルの基盤です。
より多くの人と良好な関係を築く為には情報の質と量が大切です。
専門家としてその分野の情報はより深く、人間関係構築にはより広く情報収集する力が欠かせません。
しかし、情報収集は無意識のうちに偏っています。
興味の無い情報は、意識しなければ自分から取りに行くことはありません。関心のあるものにしかアンテナは立ちません。車好きの人は街を走る車には自然に目が行き、好きな車種が通ったときなどは目ざとく気づきますが、最新の機能、流行のデザインのベビーカーがすぐ横をすれ違っても気づきません。
自分が興味を持っていて面白そうだと思った本や雑誌からは、情報が深まることはあっても広がることはありません。興味や価値観の枠の外にある情報に手を伸ばして、はじめて興味や価値観が広がって行くのです。
情報を広げたいなら、足りない情報にアンテナを立て、自分から取りに行く必要があります。そのためには、まず自分が何に関心が無いのかを知ることが必要です。
営業マニュアル「はじめの一歩」の営業研修では、アンテナを立てる方法も解説しトレーニングします。
いかに効率よく情報を収集できるか。
わたしたちが相手にするマーケットは、必ずしも同世代の人々ばかりではありません。むしろ違う層の人々の方が多いと言えるでしょう。ということは、興味、関心を持っているものも、確実に自分と違うものの方が多いはずです。そのマーケットに関わって多くの人と良好な関係を築く為には、その方々の興味や関心事に対して無関心ではいられません。広い情報収集は避けられないのです。
現在の「迷走・混迷のマーケット」(第2章、3の法則参照)においては、顧客が求めるものは安心感と確かさです。専門家としての確かさはより深い専門的な情報に裏打ちされるものです。扱う商品についてはもちろん業界の情報は誰よりも知っているべきです。情報が溢れ誰でも簡単にいくらでも手に入れられる現在、顧客も情報を持っています。それより深い情報がなければ、顧客に選ばれ認められることはありません。
いかに効率よく情報を収集できるかがポイントですから、情報収集力にもトレーニングが必要なのは当然のことなのです。